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情報の洪水を泳ぎきれ! 〜カバーデザインが決まるまで〜

 『フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへ』の書名が決まるまでについては、前々回のブログで書きました。
 今回は、デザインができあがるプロセスを簡単に振り返ります。

 ブックデザインは、わたなべひろこさんにお願いしました。
 森達也さんの語り口は目線が低く、じつは子ども向け。
 「デジタルネイティブ世代の子どもたちに、情報との接し方を身につけてほしい」。そう考える保護者の方に、この本をぜひお届けしたい。
 そこで、絵本や子ども向けのかわいいデザインも多数手がけているわたなべさんが、ぴったりだと思ったのでした。
 イラストは森さんのご指名で、三井ヤスシが担当しました。

 まずはカバーイラストをどうするか?
 わたなべさんからは、子どもたちが何人かいるといいですね、というアイディア。編集部からは、スウェーデンの学校では小学低学年から批判的思考を学ぶ、という話を聞いたとき、天井からスマホやタブレット、雑誌などのメディアがぶら下がっていて子どもが見上げているスライドを見たことがあってその話をしました。すると三井から情報の渦はどうか、というイメージが出てきて、基本の構図が決まりました。
 情報の洪水、という比喩はよくあります。技術の発達で膨大な情報量の送受信が可能にはなりました。しかしそれを受け取る人間の持ち時間は変わらず、24時間。現在は、「情報に振り回されない技術」が必要な時代だと、つくづく感じます。
 さて構図が決まれば話は早く、イラストが完成し、わたなべさんからラフ・デザインが届きました

フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへのラフ案

 迷いに迷ったのですが、周囲に意見をいただき、いちばん票を集めたのが
ラフ案の中から決定した水色背景の一枚
 でした。
 実は、子どもや大人たちのキャラクターや、渦の色、帯との相性についても幾つもアイデアが上がりました。
 「i-新聞記者ドキュメント」が全国で上映中、今もっとも注目されるドキュメンタリー映画監督・森達也さんの最新刊というだけでなく、書店に足を運ばれた方が、偶然目にして手にとってくださるにはどうすればいいか。
 一人でも多くの方に読んで、知って、リアルで活かしてもらえるように、最後まで悩んで形にした一冊です。

 カバー裏には、笑顔の子どもたち。フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへのカバー裏

 森さんもあとがきに書いているように、この本に書かれていることをちょっとでも頭の隅に置いて、ネットやテレビを眺めてもらえたら。メディアに振り回されず、今の大人たちよりもっとメディアを賢く使いこなせるようになること、請け合いです。

 帯のデザインも恰好いいので! 書店の店頭でぜひ発見してください。

【新刊情報】森達也『フェイクニュースがあふれる 世界に生きる君たちへ』

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