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7.272020
「対等な対話を私たちはあきらめない」安積遊歩さんからのメッセージ
安積遊歩さんからのメッセージを二つ、ご紹介します。
医師2名によるALS患者さんの嘱託殺人疑惑事件について(Twitterの投稿より)
呼吸器をつけている人のところに仙台と東京の医師が二人で行って、僕たちも応援して、できるだけ会いにも来ますから生きて欲しいですよと言ってくれていたら彼女は死を選ばなかっただろう。生命に対する愛情がない人は医師をやらなくてもよいと心から思う。
— 安積遊歩 (@yuhoumi) July 25, 2020
以下は、安積遊歩さんFacebookの投稿より
何人かの方から、れいわ新選組に所属していた大西つねきさんの主張についてどう思うか、質問をいただきましたので、私の考えを短くまとめました。
大西さんの除籍処分については、私は、重い障がいをもつ人たちの意見に異論はありません。しかし、除籍したからそこで関係を閉じるのではなく、関係性づくりをここから初めてほしいのです。
除籍処分にせざるを得なかった山本太郎さんも含め、重い障がいをもつ人の声に耳を傾ける努力を、大西つねきさんはもちろんしてほしいし、木村さんたちも、異論のある否とと対話を重ねていくという努力を、放棄しないでほしいのです。もちろん、重い障がいをもつ仲間たちの中に、大西さんに来てもらいながら。実際に会って、ふれあわない限り、感性というものは変わりようがありませんから。
大西さんの発言は、高齢者の方々に向けてでした。
高齢者の方々は、どれだけそのことに傷ついたり、自分のこととして聞こえていたのでしょうか。
今、高齢と言われる人たちは、戦争の中で子どもとして、若い人として当事者だった人たちが多いでしょう。天皇の戦争責任をきちんと問うこともなく、高度経済成長、そしてバブルを経て、今の時代を生きている。自覚のあるなしにかかわらず、その罪悪感と無力感はどんなに大きいことでしょう。
だからこそ、この発言に、高齢者であるという当事者として、どのように感じ、考えているかを発言する人が、もっともっと出てきてほしいと思います。
一人一人が自分のいる立場から、自分の目線で自分を、そして社会を見、そのあふれる思いを聞き合うことで、よい政治、社会が作られていくのですから。
大西さんには除籍されてもなお、あるいは除籍されたからこそ、見える世界もあるだろうから、今度は高齢者という当事者の声に耳を傾けてほしい。
そして、高齢者と呼ばれている人たちも、恐れることなく、彼に向き合ってほしい。
どんな意見も、切り捨ててそれで終わりということにしたら、やまゆり園事件の植松に死刑を宣告してそれで思考停止になっているのと同じです。これこそが優生思想だと思います。
対等な対話を私たちはあきらめてはなりません。多様性に満ちた一人一人が、お互いに尊重でき、そして生き生きとした社会を生きるために。