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わかなの伝言「『心の除染』読書感想ノート 前編」

『わかな十五歳』の著者によるエッセー『わかなの伝言』を始めました(不定期更新)。
記念すべき第一回目は”『心の除染』読書感想ノート 前編”となります。

黒川祥子『心の除染 原発推進派の実験都市・福島県伊達市』(集英社文庫、2020)

まだ、読んでいる途中でこの本の感想を書くことが正しいかどうかわからないのですが、読み切れるかどうか、がわからないので、先にこちらに記録を残すことにしました。

まず、黒川祥子さん、このことを書いてくださったことに心から感謝します。私は伊達に住んでいて本当にあの時辛かった。あの時起こっていたことを私は後からいろんな本や資料を読んで知りましたが、改めてこの本を読んで、当時私の身の回りで何が起こっていたのかを痛感しました。

読むのが本当に辛いです。
でも読み終えたい、という思いが強くあります。
時間がかかっても読もうと思います。

苦しんでいた家族はたくさんあの時いたのだ、と大人の視点で今は理解できますが、当時15歳の私には周りの大人が嘘をついて見て見ぬふりをして過ごしていることが本当に許せなかったのです。
今もその気持ちは変わりません。皆守るものがあったのだ、という人もいます。当時の伊達市長も、マスコミも、東電も、政府も、みな、それぞれに守るものがあったから本当のことを言えなかったのだ、と。

でも、私は、、、
それをいまでも許せずにいるのです。
それを仕方がない、と言いたくないのです。

被害者ヅラ
悲劇のヒロインぶってる
と言われたこともあります。

でも、それでも、
やはり、本当に当時のことを
私はずっと怒っています。
怒る、なんて言葉が優しいくらいに。

理不尽さに憤りを持てる自分を大事にしようと思っています。理不尽さを仕方がないと語る人間にはなるまい、と。それが他の人からしたら綺麗事だとか、偽善だとか言われたとしても。。。

黒川祥子さん、ありがとうございます。
読み終えたら、また、その想いを綴ろうと思います。

(2024.9.22記、2025.4.9転載)
元記事はこちら(Facebookに移動します)

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