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第44回 ゲーム以外の遊びを一緒に考えてみて

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遊歩と宇宙の「自分がきらい」から「自分がすき」になる相談室画像
3年生と5年生の息子がいます。子どもたちはゲームが大好きで、毎日2時間は遊んでいます。長時間ゲームに没頭すると、子どもたちに悪影響がないかと心配です。遊歩さんはゲームについてどうお考えですか。(アクア・30代・会社員)

ゲーム以外の遊びを一緒に考えてみて

子どもたちにとって、自分を愛している人たちが、それぞれの仕方で愛を伝えてくれるということが、すごくだいじなことだと思います。

小学生なら外遊びなど、ゲーム以外の遊び方を、お子さんたちと相談して考えてみてはどうでしょうか。

ほかの遊びを提案しながら、「お母さん、あなたたちがあんまり長い時間ゲームばかりしていると心配なの」と、ご相談者が悪影響と考える理由を、お子さんたちに伝えてみてください。たとえば料理を一緒にするのも、五感を使うし好奇心も引き出しやすく、楽しい時間になるでしょう。

お母さんも、必要なときにしかスマートフォンを使わないようにするから、とか、自分も努力するよ、という姿勢を子どもたちに見せるのも、大切です。

どの親も、子どもにしあわせになってほしいと思いながら、子育てをしていますよね。しあわせを感じるときとは、人との出会いや、ゆたかな人間関係がどれだけまわりにあるか、だと私は思っています。

ゲームに没頭しているときは、周りのつらいことも楽しいことも、目にも耳にも入らなくなります。

つまり、周囲に無関心でいられるようになります。

それは人に対する、ひいては命に対する好奇心を剥奪することになるのです。ゲームばかりしていると学校の勉強ができなくなる、というような、簡単な話ではありません。

お子さんが、どんなゲームが好きなのか、詳しくない私にはわかりませんが、中国やアメリカには、インターネット依存症になった大人や子どもの回復施設があります。非常に残念ながら、日本でも、ゲームやネットの依存症といえる状況にある人たちが相当数いるのではないかと、私は思っています。それは社会全体で、みていかなければならない事象であるとも考えています。

私の娘もゲームが好きでしたが、思い出してみると、相手をしてくれるだれかがいるときには、ゲームはしていませんでした。
多様な人間関係のなかで、お子さんがゲーム以外にも好奇心をもって、楽しい時間を過ごせるような環境を準備できると、いいですね。
もちろんその環境づくりは、親だけではむずかしいことです。まずお母さん自身が、まわりの人とのいい関係をつくってください。そして、ゲーム以外の遊びにお子さんが興味を持つようなアイディアを、考えていってください。(遊歩)

安積遊歩(あさか・ゆうほ)
1956年福島県福島市生まれ。生後40日目で骨形成不全症と診断される。22歳で親元から自立。 1983年から半年間、アメリカのバークレー自立生活センターで研修を受け、ピア・カウンセリングを日本に紹介。 障がいをもつ人の自立をサポートする。2011年まで、再評価カウンセリングの日本地域照会者。 1996年に40歳で愛娘・宇宙を出産。優生思想の撤廃や、子育て、障害を持つ人の自立生活運動など、様々な分野で当事者として、からだに優しい生活のあり方を求める発言を続ける。 著書に『癒しのセクシー・トリップ』『車イスからの宣戦布告』、共著に『女に選ばれる男たち』など。

安積宇宙(あさか・うみ)
1996年東京都生まれ。安積遊歩の娘。母の体の特徴を受け継ぎ、生まれつき骨が弱く車いすを使って生活している。 小学校2年生から学校に行かないことを決め、父が運営していたフリースクールに通う。ニュージーランドのオタゴ大学在学中。

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