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LGBT+フレンドリー度、日本とスウェーデンとの違いって?

去る4月4日、世界最大の国際人権NGOアムネスティのユースグループによる「ユースLGBTIカフェ」の第一弾が開催されました。
お題は「LGBTIフレンドリーな国のスウェーデン!日本とどこが違う」。
登壇者した『ぼくが小さなプライド・パレード 北欧スウェーデンのLGBT+』の著者、ソフィア・ヤンベリさんのお話を少しご紹介します。

全編はこちらでご覧になれます
https://youtu.be/MJ8zQsnkQNM

「LGBTIフレンドリーな国」と紹介されるスウェーデン。
ところが、スウェーデンのLGBT+先進度はヨーロッパの中でも、トップ10にも入っていない・・・!という意外な事実がまず明かされました。
レインボー・ヨーロッパというインデックスでは49カ国中、11位(2021年)。
去年より一つランキングを落として、ソフィアさんとしてはがっかりだそうです。
「スウェーデンの取り組みはすごく進んできたけれど、最近は努力してない感じがが少ししている」とソフィアさんの感想です。

問題点としては、
・LGBT+の亡命者の扱い
・ヘイトスピーチの増加
・両親としての認識に関する法律が差別的
ということを、ソフィアさんは挙げていました。

次に、イベントタイトルにもなっていたスウェーデンと日本の違いについて。
ソフィアさんは次のような印象を持っているそうです。

【スウェーデン】
・ゲイやトランスジェンダーの人は、自分のアイデンティティを隠さずに生きている
・ヘイトクライムは完全にはなくなっていないが、LGBT+の人の権利はしっかりと守られている
・ほとんどの政治家がプライドに参加する

【日本】
・多くのLGBT+の人は自分のジェンダーアイデンティティを隠している
・ヘイトクライムより職場での差別のほうが問題?
・一般的な政治家には、LGBT+のことはあまりとりあげられない(これは変わってきている?)

なお政治家による差別発言については、スウェーデンでは本当にあり得ない、とのこと。政治の仕事ができなくなるそうです・・・。

最後に、最近の札幌地裁の判決(2021年3月17日、同性婚を認めないのは憲法違反であると国内で初の判決)や、同性婚に賛成する人、LGBT+のための差別禁止法に賛成する人が多数を占めることなどポジティブな変化を挙げて、「LGBT+の人の存在とその権利については、少しずつオープンに話せるようになっているように思います」と締めくくりました。

ソフィアさんの言葉の中でいちばん残ったのは
「LGBT+の人の権利をサポートすることは、人の幸せをサポートすること」
というフレーズ!
多くの人がもっとつながって、みんなハッピーな道をサポートしあっていけたらいいですよね。

アムネスティユースチームの方々による進行もわかりやすく、飽きさせない構成で、とっても満足度の高いオンラインイベントでした。

ぼくが小さなプライド・パレード 北欧スウェーデンのLGBT+

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