三砂ちづる

  1. 「第17回 スディナ・カカン(中編)」グローバルサウスの片隅で/ 三砂ちづる

     前回の冒頭に戻るが、私は27歳で大学院に進むことになった。私は学部をふたつ出ている。元々、薬学部で学び、当時は4年間で薬剤師免許が取れたので、薬剤師免許を使って働くことにした。

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  2. 「第16回 スディナ・カカン(前編)」グローバルサウスの片隅で/ 三砂ちづる

     1986年、琉球大学大学院保健学研究科一期生となった。27歳で大学院生になった。大学院生になる、と言うのは、研究生活への第一歩である。大学学部生というのは、学問の世界をのぞき、研究とはこういうものだ、というのを垣間見る機会はたくさんあるのだが、まだ、研究生活に入る、という時期ではない。

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  3. 「第15回 アイロン」グローバルサウスの片隅で/ 三砂ちづる

     家にアイロンはあるだろうか。アイロンかけは得意だろうか。毎日使っているだろうか。さすがに、家族で住んでいる方はアイロンの一台くらいお持ちではないかと思うが、今の若い方にとってこれが必須の電化用品なのかどうか、心許ない。

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  4. 「第14回 ウィピル(後編)」グローバルサウスの片隅で/ 三砂ちづる

    前編はこちら 琉球大学に来る前に、ザンビアで青年海外協力隊活動をしていたことがある。そこに、まだまだ草分けの分野であった生態人類学を専門分野とする故・掛谷誠氏と、杉谷祐子氏が調査に来ていた。

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  5. 「第13回 ウィピル(中編)」グローバルサウスの片隅で/ 三砂ちづる

    前編はこちら 当時、「発展途上国における地域保健」を学ぶものたちにとって、一つのバイブルのような本が、David Wernerの書いた“Helping Heath Workers Learn”という本だった。

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  6. 「第12回 ウィピル(前編)」グローバルサウスの片隅で/ 三砂ちづる

     ウィピルがつないでくれたご縁だなあ、と思った。ウィピルはグアテマラの民族衣装の上衣である。

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  7. 「第11回 きものふたたび」グローバルサウスの片隅で/ 三砂ちづる

     また、きものを毎日着始めた。竹富島に移住して半年が過ぎた7カ月目、2024年11月、世持御嶽(ユームチオン)で種子取祭(タナドゥイ)が行われた。種子取祭は“きのえさる”のトゥルッキから“みずのとみ”のムヌンまで、十日間にわたって行われる島で最も大きな祭りである。

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  8. 「第10回 荷物の多さについて(後編)」グローバルサウスの片隅で/ 三砂ちづる

     西アフリカのコートジボアールのワークショップに出張したことがある。コートジボアールも、すてきな布地を作っているファッショナブルなところとして知られていたが、西アフリカ全般、フランス植民地だった影響もあるのか、とにかくおしゃれがすごい。

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  9. 「第9回 荷物の多さについて(前編)」グローバルサウスの片隅で/ 三砂ちづる

     旅支度について。どこかに出かける時、荷物を作ると思う。荷物を持ってくれるお付きの人がいつでもいればいいのだが、そんな人をいつも従えている人などこの民主社会にあってほとんどいないので、みんな荷物を自分で持つ。

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  10. 「第8回 アオザイ」グローバルサウスの片隅で/ 三砂ちづる

     世界で最もエレガントでセンシュアルな民族衣装、として名高い、アオザイ。ベトナムの民族衣装である。スタイルとしては長いチュニックにパンツ、とも言えるスタイルであり東南アジアに広がる巻きスカート系の伝統衣装とはかなり違う。

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