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森達也さん『ぼくらの時代の罪と罰』見えなくされている「死刑制度」を見つめる一冊を刊行!

 

 

僕らの時代の罪と罰
1980円(税込)/ 四六判並製 / 240頁 / ISBN978-4-907364-24-3 
ブックデザイン わたなべひろこ / 装画・本文イラスト 三井ヤスシ
2021年12月10日発売

森達也( 著/文)
1956年広島県生まれ。映画監督・作家。98年、オウム真理教のドキュメンタリー映画「A」を公開。2001年、続編「A2」が山形国際ドキュメンタリー映画際で審査員特別賞、市民賞を受賞。11年に『A3』が講談社ノンフィクション賞を受賞。著書に『放送禁止歌』『死刑』『いのちの食べかた』『フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへ』『千代田区一番一号のラビリンス』ほか多数。


 日本に住む私たちは「死刑制度」は当然と思いがちですが、世界的にみれば死刑廃止国は年々増加しており、今後更に増えるだろうと予測されています。OECDに加盟している38の先進国のうち、死刑制度を存置しているのは韓国(実質的な廃止国)とアメリカ(50州のうち23州がすでに廃止)、そして日本の三つの国だけで、世界的にみれば「死刑制度」がある国は少数派であることを私たちは知りません。

罪と罰がゆらいでいる

 日本の世論調査では、死刑を支持する人は8割を超え、厳罰化を叫ぶ声が大きく聞こえます。ですが、死刑がどのように行われているのか、ほとんど知られておらず、公開される情報が非常に少ないのが現実です。冤罪も多く、近年では死刑を望んで犯罪を犯すケースも増えてきています。「罪と罰」の概念がゆらいでいる、と森さんは言います。

支持する人が8割

 この本ではノルウェーの犯罪に対する寛容化政策や、死刑存置国であるアメリカの変化についてもふれています。
 「死刑制度」については、存置派と廃止派とに意見が真っ二つに分かれますが、まずは見えなくされている「死刑制度」を見つめることで、私たちの国の「罪と罰」を考えてみませんか?
 発売後の12月19日には、東京下北沢の本屋B&Bにて刊行記念トークイベント「裁判員になったとき、死刑を選択できますか?」が開催されました。ゲストには朝日新聞論説委員の井田香奈子さんをお迎えしました。

▼イベントの様子はこちらから

森達也×井田香奈子 「裁判員になったとき、死刑を選択できますか?」 イベントリポート

 

▼書籍のご購入はこちらから

ぼくらの時代の罪と罰 増補新版きみが選んだ死刑のスイッチ

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