ブログ

『ママは身長100cm』『多様性のレッスン』刊行記念 歩けなくても、ちがっていても大丈夫! 伊是名夏子×安積宇宙 トークイベント@大阪・なんばリポート

6月22日、ジュンク堂書店難波店で開催されたトークイベントから、一部をお届けします。

骨折のため療養中の伊是名さんは東京からオンライン参加。

障がい者には相談しやすい?

伊是名夏子さん(以下「N」) 私たちって人から悩みを聞くことが多くて。障がいのある人って聞いてくれると思うのか、攻撃しないって思われるのかな。相手がすごく安心してくれる。聞くことも、一つの助け合いのかたちだよね。

安積宇宙さん(以下「U」) 私たちって普通の要素が少ないから、相手のことをジャッジしないで、聞き合うことができるのかもしれない。

N そうかもね。私は子育てしてるじゃない。ママ友も助けてくれるんだけど、同じように子育てしているからこそ、比べてしまうこともある。子育て経験のない人とか、若い人とか違う立場の人のほうが、かえってお互いにジャッジしなくて、助け合いやすいな、と思うときがある。

U すごいわかる。やっぱり多様性が大切って思う。いろんな価値観と出合っていると、競争しなくてよくなっていく。私は今大学生だから、留学生同士だと、現地の友達が多いとか、英語が上手とか競争意識がはたらいたりする。3年生のときにソーシャルワーカーとして研修させてもらって、いろんな人と関わると、みんな違うから比べる必要がなくなって、安心して一緒にいられるようになったこと、思いだした。

N わかるわかる。私たちと同じ骨形成不全症でも歩ける人、寝たままの姿勢の人、30回骨折した人もいれば100回の人も、背の高い人も、低い人もいて、いろいろいて。みんな違うのに、ときどき競争しそうになるよね。でも同じグループの人とは共有できるところもあるから、それもいいなって思う。

違う立場の人とつながりたい

N いま骨折して、家で休んでるじゃない。家族にお願いもできるんだけど、「ちょっと待って」とか言われたりすることもある。家族にとっては家って休む場所でもあるからね。だから「ごはんを食べたい」「トイレに行きたい」という生活に必要なことの支援が、基本的な制度として整えられるといいなと思う。ボランティアさんや友達との助け合いもすごくいいんだけれど、自分の最低限の生活を保障する制度のようなものが、本当に必要だなって、この一カ月でつくづく思ったよ。

U 助け合いはいいけれど、たしかにすごく気を遣うよね。人間的な生活を制度として保障されることは、すごく大切って思う。

なっちゃんのやりたいことは、アライ(共感者、応援者)を作ることって言ってたじゃない?

N アライって、つまりは自分と違う立場の人だよね。そういう人とかかわらないと、世の中よくならないなあ、と思って。たとえば同じ障がいのある人、女性、子育てするママ同士だと、共有できることはいっぱいある。でも同じ人とばかりかかわっていたら、そうでない反対側は変わらない、違う意見を持った人は変わらない。違う立場の人とどうやってつながっていくか、楽しくやっていくかが大事かなあ、って。

いのちの選別

U 最近知った話なんだけれど、フランスでは出生前診断をしたとき、子どもがダウン症を持っているってわかったときに、中絶を選ぶお母さんが100%なんだって。日本も含めて出生前診断がある国ではだいたい90〜95%なんだけど、100%っていうのはちょっとびびって。私たちの障がいだって診断でわかるわけだから、それで産まないって決める人ばかりだったら、うちら絶滅危惧種じゃないって。

N ははは。

U これからいろんなことをしたいと思うし、どんな障がいをもっていても生きやすい社会を作りたいと思っているけど、次の世代に障がいをもっている人がいないってなったら、何のためにやっているの??って。まじこわいなって思ったのね。

私とかなっちゃんとか、障がいをもっていても普通に生きているよ、というのがあまりに知られていないよね。いま反緊縮宣言を勉強していて、社会保障を削っていかないと経済はまわらない、というけどそうじゃないよって。保障をちゃんとすることでむしろ経済はまわるよ。これから不景気で、資源もなくなっていくだろうし、弱い立場に立たされている人たちのいのちっていうのは必要ないよね、って切り捨てられていっちゃうことが、あると思うので。そうさせないようには何ができるかなって考えているんだよね。

N いのちの選別しちゃうってことはさあ、その選別をしちゃう人は、自分がその選別の対象になるかもしれないのが不安ってことだよね。なんだろう……。自分もぜったいそうならないって守られて、安心してて、競争とか選別とかがなかったら、人のことをそう見ないじゃん、ジャッジしないじゃん。

U ほんとそう思う。

N 子どものときから、一人でできることがいいこと、競争に勝つのがいいこととか、いろいろ思い込まされるからかもね。まずはそういうことが少なくなるといいね。

U じつは一人でできることなんてなにもないのにね、人間。

安積海さんと伊是名夏子さんのツーショット

6/13東京トークイベントにて。

 

【安積遊歩・安積宇宙 特設ページ】多様性のレッスン・自分がきらいなあなたへ2冊同時刊行

多様性のレッスン 車いすに乗るピアカウンセラー母娘が答える47のQ&A

 

 

関連記事

ページ上部へ戻る
mitsui-publishing