光る轍 / 生駒孝子

女性トラックドライバーの日常を描き、選考委員全員を魅了して第59回小熊秀雄賞を受賞した詩集の新版。
若い女性店員の一人勤務を案じる「深夜のコンビニで」、労働時間があと少し短ければと思いを巡らす「あと三時間」、物流を支える誇りと現実、同僚との交流、家で待つ老母を心配しながらハンドルを握る焦り――労働者であり生活者である著者の苦楽を、平易な言葉で紡ぎ、深い共感を呼ぶ。

「もしも就業後三時間あったならなにができるだろう
まずは眠りたい 眠れるアパートのおばさんになって
王子様は来なくていいからただただ眠りたい
返信待ちの手紙の山の書き出しも変わると思いたい
家事を支える老母にもたまには私の煮物を食べさせたい
(中略)
ドライバーになって二十四年
私の三時間はどこへ消えてしまったのだろう」(「あと三時間」より)

「言葉だけになりがちな現在の詩に、一石を投ずる詩集だ。石垣りんの系譜にも連なり、貴重である。」――佐川亜紀(日本現代詩人会元理事長、「選評」より)

著者プロフィール

生駒 孝子 (イコマ タカコ) (著)

1964年、静岡県浜松市生まれ。高校を卒業後、就職。結婚、出産、家業手伝いを経て1994年、運送会社へ入社。トラック運転手として働く。2009年、詩誌「草々辺(くさぐさのあたり)」に誘われ、同誌創刊から詩を発表しはじめる。2024年、運送会社を定年退職し、現在は同社の継続雇用社員として大型トラックのハンドルを握る。第一詩集『光る轍』で第59回小熊秀雄賞受賞。

書籍情報

判型: 四六判
価格: 1,800円+税
ISBN: 978-4-907364-46-5
発売日: 2026年8月28日

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11トントラックの運転席から生まれた詩集 ――第59回小熊秀雄賞『光る轍』

 

 

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