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第28回 おいしい代替食品はたくさんあります

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遊歩と宇宙の「自分がきらい」から「自分がすき」になる相談室画像

*質問は前回と同じです(編集部注)

屠殺(とさつ)されるときの動物の苦しみや、世界的な経済格差を知り、肉食に疑問をもちました。でもじつは肉が大好きで、つい食べてしまいます。友だちと外食するのも楽しいし、お弁当をつくるときもお肉は調理が簡単。ただ食べた後で、いやな気持ちになることもたしかです。問題を知らなかったときに戻ることもできない・・・でも、ベジタリアンにもなれません。いつも疑問を抱えて食事をするのもつらいです。どうしたらよいでしょうか。(亜麻の実・45歳・女性)

おいしい代替食品はたくさんあります

私は育った家庭がベジタリアンの家だったので、子どもの頃は、逆にお肉に対しての興味がありました。だから15歳の頃まで、外でご飯を食べるときは、お肉を食べるときもありました。

でもやはり、殺されるためにいる動物を食べるということ、自分の体への負担と環境への負担などを考えて、ベジタリアンになることを決めました。

それでも、その後の数年間は、たまにお肉が美味しそうに見えてしまい、お肉を口にすることもありました。

だけど、お肉を食べない期間が長くなればなるほど、食べた後、生臭さと生き物の感触が口と体に残り、後悔することを繰り返しました。

昨年、豚のお料理を食べたときには、飲み込んだ後で体の血管の中を豚さんが駆け巡ってバタバタしているような感じがして、とても悲しい気持ちになりました。

それ以来、ゆるゆるなベジタリアンはやめようと思い、ビーガンになりました。

そして、先ほど書いたように、長い間お肉を口にしていないと、私にとってお肉は、美味しくすらないことに気づきました。ですが、お肉の代わりとして作られた大豆のお肉風や、雑穀などいろいろ工夫されたお料理があって、それはとても優しい味で、美味しく感じます。

知り合いから、「ベジタリアンになったのに、お肉のような味を求めるのは、変だと思う」と言われたことがあります。

ベジタリアンになるには、一人一人違う理由があると思います。お肉が最初から好きではなくて食べない人、そして、質問者さんのように、お肉の背景を知って、疑問に思いベジタリアンになる人。

後者のような理由でベジタリアンになるとき、大豆のような代替食品は、その問題点を取り除き、お肉同じような味を提供してくれるということで、私にとってはとてもいいものだと思っています。

お肉の味が好きなことは、もちろん悪いことではないです。

でも、それを理由にベジタリアンになるのを諦めないでほしいです。ベジタリアンになっても、実は食生活の幅をリミットしなくていいのです。

そういう意味で、日本は世界の中でいちばんと言っていいほど、お豆腐や大豆製品やお麩など、お肉の代わりに使える食品が多い、ベジタリアンになりやすい国だと思います。

ぜひ、お肉と同じような味で、さらに美味しいお肉の代わりに作られたお料理を試してみてください。(宇宙)

 

*前回の遊歩さんによる回答はこちら

安積遊歩(あさか・ゆうほ)
1956年福島県福島市生まれ。生後40日目で骨形成不全症と診断される。22歳で親元から自立。 1983年から半年間、アメリカのバークレー自立生活センターで研修を受け、ピア・カウンセリングを日本に紹介。 障がいをもつ人の自立をサポートする。2011年まで、再評価カウンセリングの日本地域照会者。 1996年に40歳で愛娘・宇宙を出産。優生思想の撤廃や、子育て、障害を持つ人の自立生活運動など、様々な分野で当事者として、からだに優しい生活のあり方を求める発言を続ける。 著書に『癒しのセクシー・トリップ』『車イスからの宣戦布告』、共著に『女に選ばれる男たち』など。

安積宇宙(あさか・うみ)
1996年東京都生まれ。安積遊歩の娘。母の体の特徴を受け継ぎ、生まれつき骨が弱く車いすを使って生活している。 小学校2年生から学校に行かないことを決め、父が運営していたフリースクールに通う。ニュージーランドのオタゴ大学在学中。

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