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第17回 布ナプキンの使いかた

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あなたは何派?

この連載で何回か、月経、つまりは生理のことを取り上げてきました。今回は、その続きです。この回だけ読んでくださってもいいんだけど、前の月経のお話(第1回第3回)を読んでいただけると、もっとおもしろく読めるので、おすすめです。

あなたは生理のときに何を使っていますか。多くの人は「ナプキン」を使っていることでしょう。いまはとてもよい品質のものがありますし、かわいらしいものも多いですから、あなたもお気に入りのものがあるかもしれないですね。

これらのナプキンは、「紙ナプキン」ともよばれますけれど、実際は紙でできているのではなくて、まあ、石油製品というか、化学物質からできています。だいたいいまから50年くらい前から、この国の女性たちはいま使っているような「商品化された生理用ナプキン」を使っています。

私はいま、もうちょっとで60歳になるくらいの年齢なんですが、私がはじめて生理を迎えたころには、もうすでに、いまのような、パッケージに入って売っている生理用ナプキンがありました。

それらは本当に、「紙」でできていたりして、すぐにもれてしまうようなものも少なくなかったのですけれど、吸収剤を使っているものも出はじめていて、もれないようにシートのようなものが中に入っているものも開発されてきていました。それからどんどん製品開発されて、いまのような形になっています。

生理のときでも心配なくお風呂に入れたり、プールに入れたりする「タンポン」も、50年くらい前からありました。慣れない女の子たちにはなかなか使いにくいものでしたが、そのうちプラスチックのアプリケーターつきのものも出てきて、使いやすくなりました。

アメリカやヨーロッパの女性たちはどうも、日本の女の人よりずっとタンポンを日常的に使っている人が多いようです。日本でも使っている人はかなりいますが、話を聞いていると、圧倒的に「ナプキン派」の方が多いようです。

布ナプキンはお肌にやさしい

あなたがとても気に入って、紙ナプキンを使っているのなら、それでいいのですが、なんとなく気持ちがわるいな、とか、ちょっとかぶれやすいな、とか思っているなら、「布ナプキン」というオプションもあります。

文字通り、布でできていて、使い捨てではありません。使って、洗って、干して、また、使うのです。いろいろな形のものができていて、いまは、パッド状になっていて、下着の股のところにつけてパチンとスナップでとめるものもあるし、ハンカチのように一枚の布になっていて、折り返して使うものもあります。

え〜、いちいち洗うナプキンなんて、そんなの面倒くさくていやだ、それに絶対、もれそう、とあなたは思うかもしれないですが、じつは若い人たちにも、布ナプキン愛用派が着々と増えています。ということは、布ナプキンにもよいところがいろいろある、ということです。

まず、布ナプキンは肌にやさしい。ふんわりしていて包まれるような気持ちがします。使い捨てのナプキンをつけたときはなんだか冷たい感じがしますが、布ナプキンをつけるとあたたかい感じがして、とても気持ちよいのです。

そして、なぜか、においがありません。生理でナプキンを取り替えるとき、ちょっといやなにおいだな、と思うことがあるでしょう。月経血と使い捨てナプキンの吸収体か何かが反応しているのでしょうか、よくわかりませんけど、布ナプキンを使うとまったくあのにおいがしないのが不思議です。

洗うのがいちいち大変だな、血液ってそんなに簡単にきれいにならないだろう、と思うかもしれませんが、わりと簡単です。使ったナプキンはさっと下洗いしたあと、重曹を溶かした水にしばらくつけておき、その後、普通に洗うと、だいたいきれいになります。いまは「布ナプキンの洗い方」でネット検索するといろいろな方がいろいろなことを試しておられることもわかりますから、参考になさるといいかもしれません。

月経血コントロールと相性がいい

しかし何より、布ナプキンを使うよさは、「自分で洗うのだから、できることなら、なるべく汚さないようにしよう」と自然に思えてくることです。

使い捨てナプキンだったときは、いったい月経血がいつ出ているのかもよくわからず、言い方はわるいですけど「たれ流し」状態です。けれど、布ナプキンを使うと、自然に、月経血が出るのがわかってきます。

生理のとき、椅子に座っていて、立ち上がると、どっと出るのがわかる、という感覚を思い出してみてください。あんな感じで、あ、出るな、という感じがわかるのです。それがわかれば、その直前にトイレに行って出せばよいわけです。

「出るのがわかるので、トイレに行って出す」ことを、「月経血コントロール」とよんでいます。布ナプキンを使っていると、「月経血コントロール」ができやすくなるのです。

つまり、布ナプキンと月経血コントロールは相性がよいのです。月経血コントロールとは、以前にも書きましたけど、「月経のとき、なるべくトイレで出しておく」ことからはじまり、月経血が出るのがわかるようになったら、なるべくトイレで出す、ということに尽きます。出るのに気づけないこともあるので、ナプキンは、そのときのためにあてておきましょう、というくらいの使い方になります。そのとき、使い捨てナプキンではなくて、布ナプキンをあてておくと、わかりやすいのです。

月経痛がかるくなる

これは、「布ナプキンだと、もれてしまうのではないか」という疑問に答えることにも通じています。

布ナプキンを使っていると、だんだん、自分の体に敏感になってきます。月経血が出るのもわかりやすくなってきて、結果として、ナプキンをそんなに汚すことがなくなります。基本的にはトイレで出すわけですから、もれるほどの量をナプキンで受けることがなくなるのです。

夜の間も、昼間に月経血コントロールを意識できるようになると、あまり出なくなりますから、布ナプキンをあてて寝るだけで何の問題もない、という人も多いのです。

もちろん最初からいろいろうまくいかないこともありますから、はじめは無理せず、スポーツをするときや、長い時間トイレに行けそうにないときは、使い捨てナプキンにたよるのが、いいと思います。

まずは休日、おうちにいたり、気持ちに余裕のあるときに、布ナプキンを試してみてください。ちょっとくらいもれても、困らないようなシチュエーションではじめてみると、安心ですね。

私自身はもう、生理が終わってしまったので現役の話じゃないんですけど、月経血コントロールの研究をはじめてからは使い捨てナプキンは使わなくなり、ネルの一枚の布のような布ナプキンを使っていました。ふんわりして気持ちがよく、何度も折り返して使うことができます。量の多い日は心配なので、布ナプキンをしていましたが、一日一枚で十分でした。慣れてくると、少ない日はナプキンなしで過ごしていました。

月経血コントロールと布ナプキン生活をはじめると、月経痛や月経困難がかるくなった、という話を多くの人から聞きました。「生理っていやなもの」と思わなくなって、毎月、今月はいつ布ナプキンしてみようかな、月経血コントロールももっとうまくできるかな、と思っているだけで、月経のことが愛おしくなってきます。

だまされた、と思って、若いあなたには試してみてほしいです。自分の体を観察するのがおもしろくなりますよ。

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